Windows 10フィーチャーアップデートはもはや新機能より不具合の方が話題になる。

Windows 10 May 2019 Updateが開始されたが、たぶん大半のユーザーには降りてきていないはずだ。
Media Creation toolを使ってインストールした人なら別だろうが……。

不具合情報が結構出ているようで、ブロックされているシステムが多いようだ。
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/release-information/status-windows-10-1903


しかも、当初から書いているが、2019年5月27日朝の時点で、米マイクロソフト社のUpdate Historyに1903の更新情報に関するデータは上がっていない。即ち、ごく僅かなユーザーに対する更新を行い早い段階で更新止めを掛けた可能性が高い。
https://support.microsoft.com/en-us/help/4464619

即ち、1809ほど深刻な問題は起きていない物の、この段階で更新してはいけないと見たのだろう。もしかすると、更新済みの端末では報告されていない深刻な不具合がマ社の調査では見つかったのかも知れない。


<不具合の方がニュースになるWindows10>

配布を開始したニュースより不具合が一つでも発見されると、そちらの方がニュースとして高いPVを誇るそれが、今のWindows10の現実のようだ。これは、マ社にとって頭の痛い話だろう。

実際に、ネット上の大手サイトでは昨年の大規模不具合があったことからか、今回は不具合記事の方を真っ先に書いている。窓の杜などすぐに記事化していた。
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1186179.html

昨年は、個人の方が早かったが、PVが取れるのは配布開始よりこっちだと気が付いたのだろう。



まあ、だからWindows10が年2回の更新を止めるかというと分からない。そもそも、Windowsの代わりになるデスクトップOSは今のところないからだ。UbuntuやChrome OSなどが売れている訳では無い中で、この更新サイクルを変更する理由も、また、ないのである。

ただ、消費者や企業から見るとこの状況は結して良い状況ではない。不具合がガラポンレベルでやってくる可能性があるのだから。特に、不具合に慣れている上級者層が、前回の1809における不具合で、大量に離脱し消極層へと変化している。だから、不具合のフィードバックが十分に集まらなくなっている恐れがある。

その結果、今回も余裕をもって更新をしたのに、不具合がやはりいくつも見つかってしまったのだろう。これは、1511から分かっていた事だったが、本当に既に負のスパイラルに突入している。


<マ社も何もしていないわけではない>

ただ、マイクロソフトもこの状況を黙ってみているわけではないと思われる。不具合が見つかったらその不具合に該当するPCには更新を提供しない仕組みが組み込まれ、運悪くそれが見つかる前に人柱更新されたPCが影響を受ける程度に留まっていると思われる。

これで、影響範囲が大きく下がっているのは間違いない。だから、不具合情報がいくつも出ていても実害は少なく留まる訳だ。これは、マ社が考えた有効な対策の一つであり、評価出来るものだ。

一方で、更新開始時点で不具合を減らすという方向性は、どうもまだ上手く行っていないようだ。今回は、IP向けのFastring更新を早くからSkipに切り替えていたのだが、私がMay 2019 Updateをしっかり試して見ようと思った頃には、1909に更新された後だった。不具合調査も何もせずに終わったので、実は今回、この手の不具合情報記事を書いていないのは、その影響である。

もしかするとそういう人が結構多かったかも知れない。

こういう変化が、良い方に働いたのか、悪い方に働いたのかは、定かではないが今回不具合がやはり出てきたのは確かであり、それ故にIPでのバグ潰しが、十分成果を出すほど上手く行っていないのは確実だと思われる。



今のマ社にとって辛いのは、例え更新サイクルを年に1回に減らしても、その年1回で不具合ゼロに出来る保証はないことだろう。これは、Insider Previewを積極的に利用する人が減っていることに起因していると私は見ている。当初は、Insiderで多くの報告が上げられていたが、最近はそれも減っている。しかも、InsiderがSkip、Fast、Slow、RPの4モードになっていることで、少ないInsiderユーザーの中でも、テストステージがばらけてしまっている。

それが結果的に不具合を大きく減らしたいという完成期に、最もテストしてくれるはずの人を逃す原因になっている可能性もある。

Insiderの過疎化とInsiderの分裂が結果的に、完成ビルドで未完成を広げていくというドツボに填まり続けているわけだ。根本的な解決をするのはWindows事業がそれほど利益を出せていない中では、難しいだろう。そういう意味で言えば、機械学習によるガラポン方式(最初に更新するコンピュータが不具合調査の人柱になる)が唯一の救いになるが、これでしっかり不具合に対処出来る人が当たるかどうかは分からない。

だからこそ、この一本足を是正できる体制を早く見つけないといけない。
何より、次ビルドの更新の直前ぐらいにやっと、今のビルドが全開放されるという状況や、今のビルドの不具合を全て埋めないと次のビルドを公開できず遅らせざるおえないという事態も起きるかもしれない。実際今回は、その状況だったと思われるほどなのだから。


消費者にとって厳しいのは、この状況でもすぐに何とかなる方法はないということだ。
マイクロソフト社のデスクトップOSシェアは高く、他のライバルがないことと、マ社自身としてOSに大きなお金を掛けられるほど、OS事業の成長が続いているわけでは無く、むしろマ社の業績はOS以外の方が既に大きい。そう考えると、簡単にどうにかなることもない。

そう考えると複雑だ。営利を求める企業が、成長のない事業でライバルも少ないものを、より良くするなんてことは望めない。その笑えない状況のなかで、「新機能より不具合の方が話題になる。」という現実は、虚しく映っている。











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