IEEE802.11無線LAN規格(Wi-Fi)は、どんな規格があるのか?仕様概要。
無線LAN、Wi-Fi(ワイファイ)は、今では多くの場所で目にする。自宅に構築している人も増え、集合住宅では輻輳するほど乱立しているケースもあるほどに、身近になった。
しかし、無線LANの規格がどれほどの数あるかを知っている人は少ない。そこで、今回はその無線LAN(Wi-Fi)について、仕様を纏めたので書くことにした。
無線LANは、IEEE802.11と呼ばれる。IEEEは米国電気電子学会(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)の略であり、その中の802.11という委員会組織が無線LANを定義しているため、IEEE802.11と名が付くものは無線LANに関する規格になる。
ちなみに、IEEE802は基本的にローカルエリアネットワーク(LAN)に関わる規格を定義している。尚、IEEEはアイトリプルイーと読む。
というのは、基本的な内容で、軽く調べれば誰でも分かる内容だ。問題は、IEEE802.11の規格定義がいくつあり、どんな規格で構成されているかを知る人が少ないことだろう。何せ、この7年ぐらい詳細には調べていなかったが、私もこんなに増えているとは思わなかった。
<策定中も含めて40ある規格定義>
IEEE802.11では丸めを行った規格と廃棄規格、検討規格を含めて、全部で40の規格が発行されている。
無線通信の方式を示すものは、1997、a、b、g、n、ac、ad、axなどなどがあるが、半分以上は通信そのものの規格では無く、無線通信における認証やセキュリティ、追加の設定、プロトコルの拡張などになる。
以下がその表である。
表を見て、中に2007と2012、2016という規格がある。これは、それまでに定義された規格をひとまとめにして整理したものだ。一部は、他の規格と重なっていたり、時間が経過して少し仕様が最適化されているケースもある。そこで、一定の期間で規格化されたものを、一度束ねたのがこの年号の入った規格(書)となる。尚、説明は可能な限り分かり易くしているが、一部項目を一般利用者が使いそうな部分のみに絞って端的に書いている面もある。
細かく規格書を読み解いて一つずつ書いていくと、本が数冊出来上がりそうな内容なので、表で示せる内容だと、どんどん示していくことにする。
次に示すのは、現在発行中の家庭用無線LAN(Wi-Fi)に使われている周波数帯の一覧である。
これは、過去に公開したものに60GHz帯と、日本では使われていない5GHz帯域の周波数を拡張し、ちょっと細かく仕様を見直したものである。チャンネルと使っている周波数の範囲を知るには良いだろう。
このうち、J52(機材がまだ生きているなら使っているところもあるかも)とW58、WiGigの5chと6chは国内では現在未解放(今後も開放予定はない)の周波数である。J52はW52の周波数から10MHzほど下にずらした周波数帯を使った日本方式である。まあ、この方式を改めるために、IEEE802.11jと呼ばれる規格が策定されW52とW53、W56が定義された。その際に、DFS・TPCという電波制御技術が定義されたようだ。これは、IEEE802.11hで定義された欧州周波数の追加要項に似ている。
-2GHz帯は輻輳しやすい-
尚、無線LANが利用する周波数帯域は、20MHzまたは22MHzである60GHz帯域はチャンネルの扱いが違うので除外するとして、2GHz帯域(2.4GHz)と、5GHz帯域ではチャンネル番号が1~14ch(13ch)まで1刻みの2.4GHz帯域、36ch、40chと4刻みの5GHz帯域で異なることに気が付くはずだ。
これは、2.4GHz帯域では1chを選択すると1~4chまでの電波が被るという問題があり、5GHz帯域ではそれを考慮して4ch刻みに変更しているからだ。まあ、2.4GHz帯域は割り当てられる周波数帯域が少なかったというのも影響している。
そのため、2.4GHz帯域は1chで電波を出している機材と、2chで電波を出している機材、3chで電波を出している機材、4chで電波を出している機材が、至近距離にあると輻輳(電波が重なり合って打ち消したり、混信すること)が発生しやすく、到達距離や通信速度が低下するという欠点がある。
一般に、1chのアクセスポイントがある場合、重ならない周波数帯域は5ch以上となる。
帯域を倍にするチャンネルボンディング(HT40/倍速モード)を使う場合は、1+5の組み合わせだと、輻輳しない9+13の組み合わせの帯域を確保できるが、その他のチャンネルだと、輻輳せず複数のチャンネルボンディングを確保出来るチャンネル設定は、14chを搭載した機材でなければ、これ以外にない。
要は、2.4GHzの無線帯域は多くの無線親機(AP)が密集すると、すぐに輻輳するという欠点がある訳だ。
それでも、便利に使われるのは2.4GHz帯域の方が周波数が低く、回り込みや反射の特性を持っているからである。
<通信規格の違い>
これが本命だが、無線LAN(Wi-Fi)の通信規格についての表が以下である。
IEEE802.11axは現在策定中であるため、詳細はまだ未確定となっているため、変更される可能性もあることを留意して欲しい。一応現段階では、MU-MIMOが双方向リンクでサポートされ、動的フラグメントがサポートされているなどの特徴があるようだ。そして、1つのアクセスポイントへのマルチデバイス接続時に安定した速度での接続を保証するのがこのaxである。
尚、acでは2.4GHzの強化はなかったが、axでは2.4GHzも含めてブラッシュアップされている。規格策定が完了するのは、今年の暮れから来年と思われる。先行でドラフト製品が出るかも知れないが、正式製品が出てくるのはたぶん来年だろう。
他の点として、IEEE802.11bの記事で、一部では22Mbpsと書かれている内容があったが、あれは誤りだろう。
IEEEでは22Mbpsのbモードというのは定義していない。これは、PBCC-22と呼ばれる特定メーカーが推進した通信モードとなっている。まあ、現在はQualcommが買収したので、この会社はないがAtheros Communicationsが開発したAtheros SuperA/G等(AモードとBモードの両方を並列リンクアップして108Mbpsで通信する<国内は電波法上使えなかった>。また、バースト・圧縮モードを組み合わせて通信データ量をかさ上げする)と似ている。
こういう要素は、この先IEEE802.11acでも出てくるかも知れない話だ。Draftを先行投入する場合に、先行的に規格外実装されたり、IEEEに提唱している試験的な技術を自社のパーツのみに組みこむことが結構ある。それらはIEEEで追加策定されているケースはほぼないので、気をつけなければいけない。
まあ、Wi-Fiのロゴが入っている製品なら、IEEEの規定速度では通信できるので、独自の追加仕様があって損をすることはないだろう。
<一見有線より高速で、オーバースペックに見える無線LANの意味>
しかし、IEEE802.11acは既にオーバースペックに見えるほど、最大速度が上がっている。なぜここまで最大速度が上がっているのか、理由を説明できる人はたぶん少ないだろう。これは、axにもいえることだが、そもそもこの最大速度は、実際にその速度を達成することを目標にしている訳では無い。
どちらかというと、ある目的において安定した通信が出来ることを示すための指標に過ぎない。
それには、2つの意味がある。
1つは、無線親機(AP)から遠い場所にあるデバイスの安定接続を確保するためである。
2つ目は、複数のデバイスを繋いだ時の速度低下や混雑を防ぐためである。
近年、100MbpsのWANポートモデルに対して、価格の割に高いとか、オーバースペックだと記事を書いていたが、ある人に次のようなことを言われ、周りが知らずに答えてしまったので、ここで書くことにした。知らない人がいることに、ちょっとショックだった。
100Mbpsの有線に1.3Gbpsの親機は無意味じゃないか?なぜそんな機材を作るのか?
という言葉に、皆こういうのだ。値段を抑えるためであると、別に150Mbpsの無線でも言い数字を稼ぐためだとか……。分かる人は、ウワッと思うはずだ。
上記している表を見れば分かるが、無線の仕様は世代が上がるにつれて速度も上がっているが、それ以上に信号の到達性能も強化されている。要は、エラーでロストし難い状況を作り、確実に子機に電波が届くような仕組みが揃えられているわけだ。
即ち先にあげた、1と2の効果を求めて設計されているというわけである。
そもそも、一つのAPに複数のデバイスを繋いだ場合に、速度が低下するのは無線APから最も近いコンピュータA、中間距離にあるスマホB、最も遠い距離にあるタブレットCでどれになるか知っているだろうか?
大抵の人は、Cと答えるかもしれないが、実はAかBのどちらかであり、Aの可能性が高い。なぜかというと、AやBは最大速度で繋がる状態にあるため、そのリソースを他に振っても問題がないからだ。逆に、Cは繋がるか繋がらないかギリギリの状態だと、もうそれ以上落ちることはない。落ちるとしたら、接続が切れるだろう。
そして、切れないように頑張るために、親機はそちらに信号を必死に送り、Cのデバイスも必死に返し続けることになる。その間、AとBの通信利得はある程度減少する。もしも、親機が300Mbpsの場合、A、B、Cのデバイスが同じ距離にあれば、それぞれに100Mbpsを分割できるかもしれない。
しかし、Aが近く、Bが中間、Cが遠くになると、Aに150Mbps、Bに75Mbps、Cに25Mbpsを割り振ると思いきや、実はAは75Mbps、Bは25Mbps、Cは残りの帯域をロストさせて2Mbpsでリンクアップしているなんて可能性もゼロではない。これは、通信が一定間隔で僅かでも維持されている場合、それを維持するために親機も子機も頑張るが故の問題である。今は、オートモードがかなり良くなり、さらに速度も上がったことでこの状況になっても、全体が一部の難受信エリアの機器にリソース食われて落ち込むことはなくなった。
aやg/bだけの頃はローミングの設定を間違えると、本当に喰われることがあった。
今、さらに高速化が進むのは、この問題をこれからも家庭や企業で増えるであろう多くの無線機器を、より安定して接続するためのものである。今のAPは、10台、15台を繋いでも、安定して通信できるものが多い。それが、廉価なハードでさえも実現されつつある。この台数を更に増やし、安定させるのがacからaxへの流れである。
もちろん、WAN側の速度が5Gbpsになるとか、そういう面もあるにはあるが、無線の高速化は無線デバイスの増加に伴うアクセスポイントのアクセス過多による飽和を防ぐ方が大きいのである。だからこそ、ガードインターバルなどの時間設定が延長方向にも伸びている側面がある訳だ。これは、速度を一定に維持して接続距離や台数を増やすには効果的になると思われる。
しかし、無線LANの規格がどれほどの数あるかを知っている人は少ない。そこで、今回はその無線LAN(Wi-Fi)について、仕様を纏めたので書くことにした。
無線LANは、IEEE802.11と呼ばれる。IEEEは米国電気電子学会(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)の略であり、その中の802.11という委員会組織が無線LANを定義しているため、IEEE802.11と名が付くものは無線LANに関する規格になる。
ちなみに、IEEE802は基本的にローカルエリアネットワーク(LAN)に関わる規格を定義している。尚、IEEEはアイトリプルイーと読む。
というのは、基本的な内容で、軽く調べれば誰でも分かる内容だ。問題は、IEEE802.11の規格定義がいくつあり、どんな規格で構成されているかを知る人が少ないことだろう。何せ、この7年ぐらい詳細には調べていなかったが、私もこんなに増えているとは思わなかった。
<策定中も含めて40ある規格定義>
IEEE802.11では丸めを行った規格と廃棄規格、検討規格を含めて、全部で40の規格が発行されている。
無線通信の方式を示すものは、1997、a、b、g、n、ac、ad、axなどなどがあるが、半分以上は通信そのものの規格では無く、無線通信における認証やセキュリティ、追加の設定、プロトコルの拡張などになる。
以下がその表である。
表を見て、中に2007と2012、2016という規格がある。これは、それまでに定義された規格をひとまとめにして整理したものだ。一部は、他の規格と重なっていたり、時間が経過して少し仕様が最適化されているケースもある。そこで、一定の期間で規格化されたものを、一度束ねたのがこの年号の入った規格(書)となる。尚、説明は可能な限り分かり易くしているが、一部項目を一般利用者が使いそうな部分のみに絞って端的に書いている面もある。
細かく規格書を読み解いて一つずつ書いていくと、本が数冊出来上がりそうな内容なので、表で示せる内容だと、どんどん示していくことにする。
次に示すのは、現在発行中の家庭用無線LAN(Wi-Fi)に使われている周波数帯の一覧である。
これは、過去に公開したものに60GHz帯と、日本では使われていない5GHz帯域の周波数を拡張し、ちょっと細かく仕様を見直したものである。チャンネルと使っている周波数の範囲を知るには良いだろう。
このうち、J52(機材がまだ生きているなら使っているところもあるかも)とW58、WiGigの5chと6chは国内では現在未解放(今後も開放予定はない)の周波数である。J52はW52の周波数から10MHzほど下にずらした周波数帯を使った日本方式である。まあ、この方式を改めるために、IEEE802.11jと呼ばれる規格が策定されW52とW53、W56が定義された。その際に、DFS・TPCという電波制御技術が定義されたようだ。これは、IEEE802.11hで定義された欧州周波数の追加要項に似ている。
-2GHz帯は輻輳しやすい-
尚、無線LANが利用する周波数帯域は、20MHzまたは22MHzである60GHz帯域はチャンネルの扱いが違うので除外するとして、2GHz帯域(2.4GHz)と、5GHz帯域ではチャンネル番号が1~14ch(13ch)まで1刻みの2.4GHz帯域、36ch、40chと4刻みの5GHz帯域で異なることに気が付くはずだ。
これは、2.4GHz帯域では1chを選択すると1~4chまでの電波が被るという問題があり、5GHz帯域ではそれを考慮して4ch刻みに変更しているからだ。まあ、2.4GHz帯域は割り当てられる周波数帯域が少なかったというのも影響している。
そのため、2.4GHz帯域は1chで電波を出している機材と、2chで電波を出している機材、3chで電波を出している機材、4chで電波を出している機材が、至近距離にあると輻輳(電波が重なり合って打ち消したり、混信すること)が発生しやすく、到達距離や通信速度が低下するという欠点がある。
一般に、1chのアクセスポイントがある場合、重ならない周波数帯域は5ch以上となる。
帯域を倍にするチャンネルボンディング(HT40/倍速モード)を使う場合は、1+5の組み合わせだと、輻輳しない9+13の組み合わせの帯域を確保できるが、その他のチャンネルだと、輻輳せず複数のチャンネルボンディングを確保出来るチャンネル設定は、14chを搭載した機材でなければ、これ以外にない。
要は、2.4GHzの無線帯域は多くの無線親機(AP)が密集すると、すぐに輻輳するという欠点がある訳だ。
それでも、便利に使われるのは2.4GHz帯域の方が周波数が低く、回り込みや反射の特性を持っているからである。
<通信規格の違い>
これが本命だが、無線LAN(Wi-Fi)の通信規格についての表が以下である。
IEEE802.11axは現在策定中であるため、詳細はまだ未確定となっているため、変更される可能性もあることを留意して欲しい。一応現段階では、MU-MIMOが双方向リンクでサポートされ、動的フラグメントがサポートされているなどの特徴があるようだ。そして、1つのアクセスポイントへのマルチデバイス接続時に安定した速度での接続を保証するのがこのaxである。
尚、acでは2.4GHzの強化はなかったが、axでは2.4GHzも含めてブラッシュアップされている。規格策定が完了するのは、今年の暮れから来年と思われる。先行でドラフト製品が出るかも知れないが、正式製品が出てくるのはたぶん来年だろう。
他の点として、IEEE802.11bの記事で、一部では22Mbpsと書かれている内容があったが、あれは誤りだろう。
IEEEでは22Mbpsのbモードというのは定義していない。これは、PBCC-22と呼ばれる特定メーカーが推進した通信モードとなっている。まあ、現在はQualcommが買収したので、この会社はないがAtheros Communicationsが開発したAtheros SuperA/G等(AモードとBモードの両方を並列リンクアップして108Mbpsで通信する<国内は電波法上使えなかった>。また、バースト・圧縮モードを組み合わせて通信データ量をかさ上げする)と似ている。
こういう要素は、この先IEEE802.11acでも出てくるかも知れない話だ。Draftを先行投入する場合に、先行的に規格外実装されたり、IEEEに提唱している試験的な技術を自社のパーツのみに組みこむことが結構ある。それらはIEEEで追加策定されているケースはほぼないので、気をつけなければいけない。
まあ、Wi-Fiのロゴが入っている製品なら、IEEEの規定速度では通信できるので、独自の追加仕様があって損をすることはないだろう。
<一見有線より高速で、オーバースペックに見える無線LANの意味>
しかし、IEEE802.11acは既にオーバースペックに見えるほど、最大速度が上がっている。なぜここまで最大速度が上がっているのか、理由を説明できる人はたぶん少ないだろう。これは、axにもいえることだが、そもそもこの最大速度は、実際にその速度を達成することを目標にしている訳では無い。
どちらかというと、ある目的において安定した通信が出来ることを示すための指標に過ぎない。
それには、2つの意味がある。
1つは、無線親機(AP)から遠い場所にあるデバイスの安定接続を確保するためである。
2つ目は、複数のデバイスを繋いだ時の速度低下や混雑を防ぐためである。
近年、100MbpsのWANポートモデルに対して、価格の割に高いとか、オーバースペックだと記事を書いていたが、ある人に次のようなことを言われ、周りが知らずに答えてしまったので、ここで書くことにした。知らない人がいることに、ちょっとショックだった。
100Mbpsの有線に1.3Gbpsの親機は無意味じゃないか?なぜそんな機材を作るのか?
という言葉に、皆こういうのだ。値段を抑えるためであると、別に150Mbpsの無線でも言い数字を稼ぐためだとか……。分かる人は、ウワッと思うはずだ。
上記している表を見れば分かるが、無線の仕様は世代が上がるにつれて速度も上がっているが、それ以上に信号の到達性能も強化されている。要は、エラーでロストし難い状況を作り、確実に子機に電波が届くような仕組みが揃えられているわけだ。
即ち先にあげた、1と2の効果を求めて設計されているというわけである。
そもそも、一つのAPに複数のデバイスを繋いだ場合に、速度が低下するのは無線APから最も近いコンピュータA、中間距離にあるスマホB、最も遠い距離にあるタブレットCでどれになるか知っているだろうか?
大抵の人は、Cと答えるかもしれないが、実はAかBのどちらかであり、Aの可能性が高い。なぜかというと、AやBは最大速度で繋がる状態にあるため、そのリソースを他に振っても問題がないからだ。逆に、Cは繋がるか繋がらないかギリギリの状態だと、もうそれ以上落ちることはない。落ちるとしたら、接続が切れるだろう。
そして、切れないように頑張るために、親機はそちらに信号を必死に送り、Cのデバイスも必死に返し続けることになる。その間、AとBの通信利得はある程度減少する。もしも、親機が300Mbpsの場合、A、B、Cのデバイスが同じ距離にあれば、それぞれに100Mbpsを分割できるかもしれない。
しかし、Aが近く、Bが中間、Cが遠くになると、Aに150Mbps、Bに75Mbps、Cに25Mbpsを割り振ると思いきや、実はAは75Mbps、Bは25Mbps、Cは残りの帯域をロストさせて2Mbpsでリンクアップしているなんて可能性もゼロではない。これは、通信が一定間隔で僅かでも維持されている場合、それを維持するために親機も子機も頑張るが故の問題である。今は、オートモードがかなり良くなり、さらに速度も上がったことでこの状況になっても、全体が一部の難受信エリアの機器にリソース食われて落ち込むことはなくなった。
aやg/bだけの頃はローミングの設定を間違えると、本当に喰われることがあった。
今、さらに高速化が進むのは、この問題をこれからも家庭や企業で増えるであろう多くの無線機器を、より安定して接続するためのものである。今のAPは、10台、15台を繋いでも、安定して通信できるものが多い。それが、廉価なハードでさえも実現されつつある。この台数を更に増やし、安定させるのがacからaxへの流れである。
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