PowerDVD15の映像におけるアナログオーディオ出力設定は結構くせ者。
最近、PowerDVD15 Ultraで、ちょっとした疑問を覚えてしまい。凄まじい回数の映像音源再生チェックを繰り返していた。
ことの起こりは、Dolby True HD(Atoms内蔵)のトレイラー再生テストと、DTS-HDのトレイラー再生テストを、したくなったからである。PC側でHDマルチチャンネルオーディオ(トレイラーが揃ったので)のダウンミックスをステレオチェックしたいなと思って、チェックしていたわけだ。そしたら、まさか予想もしないところで問題を見つけてしまったのである。
何が、疑問だったか?PowerDVD 15 Ultraにおいて、DTS-HD Master Audioを内蔵のCodecで再生したときに、94KHz/24bitのオーディオが、48KHz/16bitにダウンサンプリングされるというものである。以下の図を見てもらえれば分かるだろう。オンスクリーンで再生状況を表示すると、PowerDVDではデコード後の出力状態が表示されるわけだが、48KHz/16bitになっている。
世間ではきっと、この状況を見ると、「オーディオカードが24bitに対応していないからさ!」とか、PowerDVDのサイトに書かれているハイレゾ対応のオーディオコーデック(サウンドチップ)じゃないからだと言う人も多いだろうが、実を言うと、Dolby True HD(MLP)やDolby Digital Plusの方は、48KHz/24bitなどより高いサンプリングで再生できていたので、あれれと思うようになったわけだ。
そこで、いろいろ調べたのだが、ネット上にはこの疑問を解決するような情報が全く無かった。一部古いバージョンのPowerDVDなどで、メーカー問い合わせをしているケースがあったが、それもこの問題に答えを見いだすには至っていなかった。そのため、調べることにしたのである。
結論を先に言えば、DTS-HD Masiter Audioのステレオダウンサンプリングは、S/PDIFなら96KHz/24bit出力も行うことが出来たが、アナログの直接出力では出来なかった。
アナログでサンプリング周波数の出力が落ちるのは、どうも古くからの仕様を引き継いでいるようにも見える。PowerDVD 17では解決しているかもしれない。
じゃあ、今後は全て光デジタル出力で使えば良いじゃんと思ったら、そうは行かない。
この設定だとDolby Atomsコンテンツ(Dolby True HD)がAtomsサブトラックのメタオーディオをダウンサンプリングしようと試みるようで、Atomsデコーダーが必要という英語のメッセージが流れるか、ピーというトーン信号だけが出るようになる。まあ、下の図を見れば分かるように、スピーカーではTrue HDで普通に出力されていたAtoms内包のオーディオが、Dolby Digitalとしてデコードされる。こうなると、サラウンド音は出ない。
元々家庭など一般向けに使われるDolby AtomsはMLPオーディオ7.1(True HD)に数チャンネルのサブトラック(eAC-3/AC-3)と位置情報のメタデータを加えることで音に上下の成分を与えるものである。(Atomsでは完全な物理音響付与を行うのは現在劇場のみ仕様である。)
尚、True HD対応デバイスで再生すると、True HDの部分だけがデコードされるようにも出来ている。
ただ、非対応の機器では、eAC-3/AC-3ベースのトーン信号または警告信号が流れるようにも設定されている。その機能がS/PDIFでは動作する訳だ。これは、PowerDVDのS/PDIFがAtomsデコードに対応していないからである。元々、S/PDIFはDolby Digitalまでしか出力できないため、互換のあるサブトラックが一緒にあると積極的にそちらをデコードするのだろう。
本来なら、アナログ出力もそうなって然るべきだが、ならないのは、アナログの場合はTrue HDの部分だけデコードできる機能が搭載されているという新設設計のお陰である。この仕様がなければ、今後Atomsが増えていくと再生出来なくなることもあるだろうから、そのための配慮だろう。
PowerDVD 15 Ultraのサラウンド仕様としては以下のようになるようだ。
スマホでの閲覧は崩れているはずなので、画像版がこちらにある。
微妙なのは、DTSだけだ、S/PDIFのPCMステレオ出力ではハイビットの出力が可能なのに、アナログではロービットになるのだ。PowerDVD 15 Ultraの弱みかもしれないし、もしかするとサウンドチップによってはアナログでも96KHz出力が可能かもしれないが、少なくとも私の環境では無理だった。
後は、Dolby True HDのS/PDIF(光デジタル/同軸デジタル出力)だろう。表ではS/PDIF-Bit STとしている。これは、Dolby Digitalとは異なるMLP圧縮を使っているため、Dolby Digitalには変換されずステレオLPCMに変換されるので注意が必要だ。
私が試したのはSond Blaster X-Fi、Realtekオーディオ、格安のUSBスピーカー、ソニーのVAIO(内臓はRealtekだが、Dolby Home Theater)、VIA Envyシリーズである。HDMI出力は、nVIDIA Outputを用いて、AVアンプ出力(192KHz/24bit、DD、DTS、DD+、DD-HD、DTS-HD)したケースと、ディスプレイスピーカー出力(48KHz)したケース、AVアンプのパススルー経由でテレビ出力したケースで試した。
ちなみに、※1の指定があるものと、○○の最大とあるものは、対象機器(サウンドカードやHDMI機器)の性能の最大値が発揮される。192KHz/24bitのオーディオを192KHz/24bitで再生するには、それに対応したサウンドカードやHDMI機器、またはS/PDIFデバイスでなければ、最大性能は発揮されないということだ。
しかし、今回このテストで、いくつかのトレーラーを試して思ったのは、よく映画レビューとセットにして音がどうのこうのという話があるが、あれは映画を売るためのレビューで、アンプやスピーカー、テレビ(ディスプレイ)のレビューじゃないよなと改めて思った。条件を同じにした音源ソースや映像ソースを使わないと、普通差なんて分からない。
昔はハードのためのレビューは、そういった共通設定のレビューは多かったが、そういえば最近は、複合レビュー(複数の商品を売るためのタイアップレビュー)が増え、めっきり製品単体レビューが、ネット上では減ってしまったなという感慨に沈んでしまった。
ことの起こりは、Dolby True HD(Atoms内蔵)のトレイラー再生テストと、DTS-HDのトレイラー再生テストを、したくなったからである。PC側でHDマルチチャンネルオーディオ(トレイラーが揃ったので)のダウンミックスをステレオチェックしたいなと思って、チェックしていたわけだ。そしたら、まさか予想もしないところで問題を見つけてしまったのである。
何が、疑問だったか?PowerDVD 15 Ultraにおいて、DTS-HD Master Audioを内蔵のCodecで再生したときに、94KHz/24bitのオーディオが、48KHz/16bitにダウンサンプリングされるというものである。以下の図を見てもらえれば分かるだろう。オンスクリーンで再生状況を表示すると、PowerDVDではデコード後の出力状態が表示されるわけだが、48KHz/16bitになっている。
世間ではきっと、この状況を見ると、「オーディオカードが24bitに対応していないからさ!」とか、PowerDVDのサイトに書かれているハイレゾ対応のオーディオコーデック(サウンドチップ)じゃないからだと言う人も多いだろうが、実を言うと、Dolby True HD(MLP)やDolby Digital Plusの方は、48KHz/24bitなどより高いサンプリングで再生できていたので、あれれと思うようになったわけだ。
そこで、いろいろ調べたのだが、ネット上にはこの疑問を解決するような情報が全く無かった。一部古いバージョンのPowerDVDなどで、メーカー問い合わせをしているケースがあったが、それもこの問題に答えを見いだすには至っていなかった。そのため、調べることにしたのである。
結論を先に言えば、DTS-HD Masiter Audioのステレオダウンサンプリングは、S/PDIFなら96KHz/24bit出力も行うことが出来たが、アナログの直接出力では出来なかった。
アナログでサンプリング周波数の出力が落ちるのは、どうも古くからの仕様を引き継いでいるようにも見える。PowerDVD 17では解決しているかもしれない。
じゃあ、今後は全て光デジタル出力で使えば良いじゃんと思ったら、そうは行かない。
この設定だとDolby Atomsコンテンツ(Dolby True HD)がAtomsサブトラックのメタオーディオをダウンサンプリングしようと試みるようで、Atomsデコーダーが必要という英語のメッセージが流れるか、ピーというトーン信号だけが出るようになる。まあ、下の図を見れば分かるように、スピーカーではTrue HDで普通に出力されていたAtoms内包のオーディオが、Dolby Digitalとしてデコードされる。こうなると、サラウンド音は出ない。
元々家庭など一般向けに使われるDolby AtomsはMLPオーディオ7.1(True HD)に数チャンネルのサブトラック(eAC-3/AC-3)と位置情報のメタデータを加えることで音に上下の成分を与えるものである。(Atomsでは完全な物理音響付与を行うのは現在劇場のみ仕様である。)
尚、True HD対応デバイスで再生すると、True HDの部分だけがデコードされるようにも出来ている。
ただ、非対応の機器では、eAC-3/AC-3ベースのトーン信号または警告信号が流れるようにも設定されている。その機能がS/PDIFでは動作する訳だ。これは、PowerDVDのS/PDIFがAtomsデコードに対応していないからである。元々、S/PDIFはDolby Digitalまでしか出力できないため、互換のあるサブトラックが一緒にあると積極的にそちらをデコードするのだろう。
本来なら、アナログ出力もそうなって然るべきだが、ならないのは、アナログの場合はTrue HDの部分だけデコードできる機能が搭載されているという新設設計のお陰である。この仕様がなければ、今後Atomsが増えていくと再生出来なくなることもあるだろうから、そのための配慮だろう。
PowerDVD 15 Ultraのサラウンド仕様としては以下のようになるようだ。
スマホでの閲覧は崩れているはずなので、画像版がこちらにある。
PDVD出力設定1 PDVD出力設定2 | 2スピーカー マルチスピーカー | S/PDIF-PCM S/PDIF-Bit ST | PDVDデコード HDMI-DD/DTS* | HDMI-HD* ー |
PCM | サウンドカードの最大 サウンドカードの最大 | LPCMステレオ※1 LPCMステレオ※1 | HDMI機器の最大 HDMI機器の最大 | HDMI機器の最大 |
Dolby Digital | サウンドカードの最大 サウンドカードの最大 | LPCMステレオ※1 Bit Stream | HDMI機器の最大 Bit Stream | Bit Stream |
Dolby Digital+ | サウンドカードの最大 サウンドカードの最大 | LPCMステレオ※1 DDにダウン | LPCMステレオ※1 DDへデコード | Bit Stream |
True HD | サウンドカードの最大 サウンドカードの最大 | LPCMステレオ※1 LPCMステレオ※1 | LPCMステレオ※1 DDへデコード | Bit Stream |
True HD Atoms | True HD部分のみ True HD部分のみ | 再生警告/トーン 再生警告/トーン | 再生警告/トーン True HD部分のみ | Bit Stream |
DTS | 48KHz/16bit 48KHz/16bit | 最大ビットレート Bit Stream | HDMI機器の最大 Bit Stream | Bit Stream |
DTS-HD MA | 48KHz/16bit 48KHz/16bit | LPCMステレオ※1 DTSにダウン | HDMI機器の最大 DTSにダウン | Bit Stream |
DTS-HD RA | 48KHz/16bit 48KHz/16bit | LPCMステレオ※1 DTSにダウン | HDMI機器の最大 DTSにダウン | Bit Stream |
*HDMI-DD/DTSは「デコードされていない Dolby Digital/DTS オーディオを外部デバイスへ」、HDMI-HDはデコードされていないハイデフィニション音声を外部デバイスへ (HDMI 1.3 以上)※1 サンプリング周波数は元オーディオと変わらず。
微妙なのは、DTSだけだ、S/PDIFのPCMステレオ出力ではハイビットの出力が可能なのに、アナログではロービットになるのだ。PowerDVD 15 Ultraの弱みかもしれないし、もしかするとサウンドチップによってはアナログでも96KHz出力が可能かもしれないが、少なくとも私の環境では無理だった。
後は、Dolby True HDのS/PDIF(光デジタル/同軸デジタル出力)だろう。表ではS/PDIF-Bit STとしている。これは、Dolby Digitalとは異なるMLP圧縮を使っているため、Dolby Digitalには変換されずステレオLPCMに変換されるので注意が必要だ。
私が試したのはSond Blaster X-Fi、Realtekオーディオ、格安のUSBスピーカー、ソニーのVAIO(内臓はRealtekだが、Dolby Home Theater)、VIA Envyシリーズである。HDMI出力は、nVIDIA Outputを用いて、AVアンプ出力(192KHz/24bit、DD、DTS、DD+、DD-HD、DTS-HD)したケースと、ディスプレイスピーカー出力(48KHz)したケース、AVアンプのパススルー経由でテレビ出力したケースで試した。
ちなみに、※1の指定があるものと、○○の最大とあるものは、対象機器(サウンドカードやHDMI機器)の性能の最大値が発揮される。192KHz/24bitのオーディオを192KHz/24bitで再生するには、それに対応したサウンドカードやHDMI機器、またはS/PDIFデバイスでなければ、最大性能は発揮されないということだ。
しかし、今回このテストで、いくつかのトレーラーを試して思ったのは、よく映画レビューとセットにして音がどうのこうのという話があるが、あれは映画を売るためのレビューで、アンプやスピーカー、テレビ(ディスプレイ)のレビューじゃないよなと改めて思った。条件を同じにした音源ソースや映像ソースを使わないと、普通差なんて分からない。
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