Windows10 Creators UpdateとAnniversary、TH2を比較
更新日時:2017年1月31日
毎回恒例のリストである。今回から保守が終わる予定のTH1/RTMは外した。また、特別な変化がない部分は消したものもある。まだ機能が増えるかどうかは分からないが、ぎりぎりまで機能を増やされると、製品版でまた不具合がみたいな目もある。純粋にそろそろバグフィックスだけになることを願って作った表である。このように表にしてみると、もう売りは少ない気がする。×から○になるものより、◎が多く分かり難いが、明確にこんな新機能がというものより、今ある機能を使いやすくした。元々あった機能がUWPになったとかそういうのが多く、こんな形になってしまった。
尚、この表はPCモード以外では崩れてしまうので注意して欲しい。
<基本構成・開発>
Windows10種別 登場時期と名称 | Windows10 CU Creators Update | Windows10 AU Aniversary Update | (2015年11月版) |
種別略称 | RS2 | RS1 | TH2 |
開発名 | Redstone2 | Redstone1 | Threashold2 |
OSバージョン情報 | 1703の予定 | 1607 | 1511 |
Updateの種別 | RS1の積み残し改善 クリエーター向け更新 | 1年の大規模更新 | TH1の積み残し更新 |
内部バージョン | 10.0.15xxx/RS2 | 10.0.14393/RS1 | 10.0.10586/TH2 |
カーネル系譜 | Windows One Core | Windows One Core | NT Multi Pratform |
UWPアプリ対応 タイルアプリ に 追加された新機能 | 対応 ゲームモード VR向けフレームワーク | 対応 Cortanaサポート Windows Hello対応 フレームレートの拡張 | 対応 Cortanaサポート※ Windows Hello対応※ |
Win32/64対応 デスクトップアプリ に 追加された新機能 | 対応 ゲームモード VR向けフレームワーク | Cortanaサポート ※2 2016SDK対応 ※2 Windows Hello対応※2 UWPへの移行支援 | 対応 |
API Level 統合環境サポート SDK | DirectX12 VS2017 2017 Holographic Shell | DirectX12 VS15/VS2015UP2 2016 | DirectX12 VS2015UP1 2015 |
電源管理 | x86-APCI S3/S4 x86-P State ARM Power Mode※3 | ACPI S3/S4 P State | ACPI S3/S4 P State |
※アナウンスはしていたはず。 ※2 一応対応しているが、UWPベースのWin32/64移行(Desktop App Coverter)で確実に対応。※3 Windows10 ARM。
<対応アプリケーション/ハードウェア>
OS種別 | CU/RS2 | AU/RS1 | TH2 |
Native DOS | × | × | → |
Win16 Win32s | × × | × × | → |
Win32 9x※ Win32 NT※ Win32 2000/XP※ Win32FX(Vista/7)※ Win32FX+(8) | × × △(新機能に注意※) △(新機能に注意※) ○(新機能に注意※) | → → △ △ ○(AS非対応あり) | → × △+(まずまず動く) △+(まずまず動く) ○(10対応も多い) |
Win64_2000/XP Win64FX | × ○ | × ○ | → |
WinRT Universal Apps Desktop App※2 | ○ ○ ○ | ○ ○ ○ | ○ ○ × |
WindowsPhone | ×(Mobileは対応?) | → | → |
互換モード | 95/98/ME XP/Vista/7/8 | → | → |
互換モード付加機能 | DPIモードの選択追加 フルスクリーン最適化の無効 | 特になしだったと思う。 | 8モード追加 |
ゲームモード ゲーム対応オーディオ※3 Surface Dial対応 USB Audio 2.0 | ○ OAL/Dolby Atoms ○(設定追加) ○ | ×(Mobile/xbox) OAL/DD+ △(対応はしている) × | × OAL/DD+ × × |
レガシー化される ソフト機能 TH2に記載のものはこれまでにレガシー化されたもの | コントロールパネル コマンドプロンプト | Windowsフォトビューア Live Essentials(OPT) | |
廃止されるソフト機能 TH2に記載のものは8.1と7を含め、これまでに廃止されたもの | | Windows Journal WMDRM | Windows DVDプレーヤー WindowsMediaCenter デスクトップガジェット デスクトップゲーム |
※仮想デバイスを利用する旧来のアプリケーションは動かない。また、権限掌握を必要とする場合は、x64環境では動かないか、互換モードが必要。RS1ではOne Core化に伴う不具合が僅かに残っている可能性あり、特にハードウェア依存度が高いソフトウェアとドライバには不具合発生の可能性が僅かながら高まる恐れがあるので注意。RS1ではTH2並に互換性が確保されると思うが、TP段階で問題が全て埋まっているかは・・・なので、互換性基準を落とした。新機能に注意とは、ゲームモードなど新しいWindows機能が逆効果になる場合もあるので注意。※2 UWP移行支援環境を使ったソフトウェアのこと。Windows Mobileでの動作はしない。※3 xbox Gamesで対応予定。尚、ヘッドフォン利用時にCPU処理(ソフトウェア処理)でHRTF関数処理によるダウンミックスを行い対応する見込み。よって、上下左右前後全ての臨場感を再現する能力はない、完全な能力を求めるAtoms対応スピーカーとオーディオカードまたはAVアンプが必要。
×はあきらめが肝心、△-は互換モードが必要。動かないか動いても怪しい動きをする、クラッシュすることもあるので気をつけよう。△+は互換モードが必要、動かないものもあるが、-(マイナス)より問題は少ない。○は特殊な業務ミドルやドライバを除けば基本的に動く。
<システム要件>※Windows10 Home/Proのみ
OS種類 | CU/RS2 | AU/RS1 | TH2 |
CPU (全CPU共通要件) 64bit版の要件 ARM版の要件 | 1GHz以上、NX-bit PAE、SSE2 CMPXCHG16b LAHF/SAHF, and PrefetchW Snapdragon 830など 動作保証されたもの | 1GHz以上、NX-bit PAE、SSE2 CMPXCHG16b, LAHF/SAHF, and PrefetchW | → |
対応CPU | AMD ZEN MA Snapdragon 830 | Kabylake | Skylake |
メモリー32bit メモリー64bit | 2GB 2GB | → → | 1GB 2GB |
必須ディスク容量32bit 必須ディスク容量64bit | 16GB?以上 20GB?以上 | → | → |
VGAディスプレイ | 800×600 | → | → |
HIDサポート | マウス・キーボード タッチスクリーン(※) HMD(VR、ホログラフィック) | マウス・キーボード タッチスクリーン(※) | → |
TPM2.0 | RS1? | 新製品は搭載必須※ | オプション(1.2以上) |
※タブレットは音量ボタンとセットで必須、TPM2.0は搭載のみ必須、UEFI側の無効/有効要件はなし。
<主な機能> RS1と書かれたものはRS1とほぼ同じ仕様。
OS種類 | CU/RS2 | AU/RS1 | TH2 |
スタート・タスクバー関連 ・全てのアプリを表示 ・独立した通知機能 ・通知に未読件数 ・好みの色設定 ・起動アプリのバッジ表示 ・タスクバーの移動 ・UWPの背景色 ・予定を統合した時計 ・改善されたアクションセンター ・タスクビューの改善 ・マルチスクリーンの改善 ・複数タイルをグループ化 ・コンテキスト内のコンパネ廃止 ・コンテキストにPowerShell ・デスクトップの色 ・個人設定画面 | ◎(「設定」で切替可) RS1 RS1 ◎(色強化) ○ RS1 RS1 ○ ○ RS1 ◎(操作改善) ○ ○* ○(標準でPShell*) ◎(カラーミキサー対応) UWP-設定アプリ | ○ ○(時計右に分離) ○ ○(タイトルバー対応) → ○(上下左右) ○(黒、白) → → ◎(強化) 時計表示設定追加 ×(Mobileのみ) × △(設定で変更可) ○ 一部コンパネ/UWP | × ×(常駐バー) × △(一部で対応) × × × × TH1と変わらず ○(設定で表示調整) × × × △(設定で変更可) ○ → |
Microsoft Edge Ver ・手書き(Ink) ・タブプレビュー ・VP9対応 ・拡張機能 ・右クリックメニューの改善 ・Web Payment ・EPUB ・Adobe Flash ブロック | 15 ◎(機能強化された) ◎(プレビューバー追加) ○ ○ RS1 ○ ○ ○(標準で対応) | 14 ○ ○ → → ○(アドレスバー等) × × △(無効設定は可能) | 13 ○ ○ × × △(一部追加) × × △(無効設定は可能) |
Cortana ・音楽検索再生 ・行動推測 ・サードアプリ対応 ・Office365連携 ・OSコマンド対応 | ◎(機能強化) ◎(機能強化) ◎(改善) ○ ○(シャットダウンなど) | ○(One Drive対応) ○ ○ → △ | × × △ × × |
サインイン関連 ロックでSpotlight利用 サインインの画像を統合※ ロックスクリーンで操作 メールアドレス非表示 ロックスクリーンでCortana Windows Hello | ○ ○ ○(強化された機能) ○ ◎(フルスクリーン対応) Pin入力関連の改善 | ○ ○ ○(Cortana/メディア) ○ ○ 外部本格対応/TPM2.0 | △ × △(HID特殊キー等) × × 理論上外部対応/内部 |
セキュリティUpdate関連 Windows Defender ・統合管理apps※3 ・自動クラウド保護 ・自動サンプル送信 ・拡張通知 ・限定スキャン ・オフラインスキャン ・ATP防御 ・Firewall連携 ・クラウド詳細管理 Update禁止時刻指定 ・アクティブ時間 ・遅延日数(Proのみ) ・スケジュールモード 高速ビルドアップ | 4.11 ○(VP/DP/FW/FS) ○ ○ ○ ○(他社対策使用時) ○ Enterprise(強化) ◎ Enterprise 1日のうち最大18時間 遅延最大35日 カスタム再起動 ○(差分により高速化) | 4.10 × ○(推奨表示あり) ○(推奨表示あり) → → → Enterprise ○ Enterprise 1日のうち最大12時間 遅延(日数はGPEDIT) → × | 4.9 × ○ ○ × × × × ○ × 方法選択(通知後指定) → → × |
Skypeの統合・機能 コミュニケーションアプリ強化 Windows Ink アイコンのデザイン Bash On Ubuntu プラットフォーム連携 日本語タッチ入力の強化 日本語IME ペイント3D 通常のペイント ブルーライト軽減・低減 ナレーター強化 仮想環境の簡単な作成 | ○(通訳対応など) - ◎(操作、補助改善) 高DPI対応がより進んだ ◎(強化された機能) RS1 改善された認識性能 入力モード表示改善 ○(オプション) ○ ○ ◎(WinPE/RE対応) ○(Proのみ)※4 | ○(Sway連携) メール、Sway、フォトなど ○ ○(ほとんどで改善) ○ Xbox、Mobile、PC テンキーベース追加 改善された候補処理 × ○ × ○ △(通常の作成/Pro) | ○ メール、Peopleなど × △(一部アイコンで改善) × Mobile、PC ○ クラウド候補の強化 × ○ × ○ △(通常の作成/Pro) |
※ロックスクリーンと同じ画像を表示。※2 WebフィルターはMicrosoft EdgeとInternet Explorerで機能する。アプリ、データのフィルターは全ファイル承認対応型。※3 DefenderのUWP統合版。VP=ウィルス対策、DP=デバイスとパフォーマンス、FW=ファイアウォール、FS=ファミリーセーフティの状態を確認できる。これまでのDefenderも存在している。※4 クライアントHyper-Vで仮想環境を作るときに、一部仮想環境の設定をシステムで判断し、作成が短時間で行えるようになる。(もちろんリソース分配の詳細設定も可能)*スタートメニューの右クリックで表示されるメニューからコマンドプロンプト(ファイル名を指定して実行などから起動は出来る)が消え、PowerShellになる。コントロールパネルが消える(CMDと同じ扱いで、システムからコントロールパネルが消えた訳では無い)
尚、DefenderのUWP版は、何か新しい機能があるように見えるが、元々別々の場所に存在した機能を、1つの画面で確認出来るようにしただけである。リフレッシュ機能は、回復オプションの一つだし、ファイアウォールなども別に詳細画面がある。
この記事へのコメント