GalaxyS7は一挙に4種類投入、ExynosモデルとSnapdragon 820でEdgeも
SamsungはGalaxyS7の新モデルをMobile World Congress 2016で発表した。ExynosモデルとSnapdragon 820モデルが標準タイプとEdgeタイプで投入され、全4種となるようだ基本的なスペックの差は、Snapdragon 820が4コアのKyro Dual Cluster構成、GPUがAdreno 530となり、最先端のAPIに対応する。Samsung独自設計のExynosは自社設計のM1プロセッサを4つ、Cortex A53を4つのOcta構成となり、GPUはMali-T880の12クラスター構成となる。GPUのAPIレベルは一世代前になるので、スマホゲーマーがどれほどいるかは知らないが、Snapdragon 820の方がGPUの機能性は良い。性能は、大差ないと思うが・・・。どちらもVulkanに対応したドライバーモデルが採用されているようだ。これも、対応したソフトウェア以外では動作しないので「だから、どうした?」。というレベルではある。
そもそも、そんなに凄い3Dが必要なゲームをする人がどれほどいるのか・・・。
ちなみに、ワイヤレス充電機能を搭載し、SDカードスロットも復活した。S6ではSDカードなしが結局不評だったため、方向転換を図ったと言える。バッテリ交換には対応しないようだ。バッテリ容量は3600mAhとしっかり詰めてきた。ちなみに、面倒なので商用無線機能は空白である。結局、日本向けが出るかどうかは分からないが、日本に出るとなったときには、仕様が独自仕様になることが多いので・・・。このグローバル仕様はあまりアテにはならない。
スペック面だけで言えば、必要な面は全てカバーしていると言える。防水機能を搭載したのは、特筆すべき点である。これで、米国市場でXperiaがシェアを大きく伸ばすのは難しくなったと言える。
製品名 | GalaxyS7 Edge | GalaxyS7 | GalaxyS7 | GalaxyS7 Edge |
OS | Google Android 6.0 marshmallow | |||
チップセット(SoC) | Snapdragon 820 (MSM8996) | Exynos 8 Octa 8890 | ||
CPU コア数 | Kyro(2Core)× 2Cluster 2.2GHz×2 1.5GHz×2 | Exynos M1+Cortex A53 2.3GHz(M1)×4 1.6GHz(A53)×4 | ||
RAM Architecture クロック周波数 バス幅 帯域幅 | 4GB LPDDR4 1866MHz 32bit×2 29.8GB/s | 4GB LPDDR4 | ||
ROM (NAND Flash) | 32GB(UFS2.0) 64GB(UFS2.0) | |||
GPU | Adreno 530 | Mali-T880MP12 | ||
周波数 最大周波数 | 600MHz 624MHz | 700MHz | ||
Unit Num | 256 | 12 | ||
API_OpenGL ES | 3.2 Ready | |||
API_OpenVG | 1.1 | |||
API_OpenCL | 2.0 | 1.2FP | ||
API_DirectX Graphics 3D | 12.0 | 11.2 | ||
API_DirectX Graphics FL | 12.1 | 11.1 | ||
Video Encode Video Decode | UHD4K UHD4K | |||
ディスプレイ サイズ 解像度 DPI/PPI タッチスクリーン 強化パネル コントラスト比 その他 | Super AMOLED 5.5インチ 2160×1440 472ppi マルチタッチ Edge Glass Dual Edge 常時アクセス対応 | Super AMOLED 5.1インチ 2160×1440 509ppi マルチタッチ 傷防止ガラス 2.5Dカバーガラス | Super AMOLED 5.5インチ 2160×1440 472ppi マルチタッチ Edge Glass Dual Edge 常時アクセス対応 | Super AMOLED 5.1インチ 2160×1440 509ppi マルチタッチ 傷防止ガラス 2.5Dカバーガラス |
メインカメラ 画素数 センサー種別 F値 解像度 動画解像度 最大フレームレート 手ぶれ補正 | 1/2.6 CMOS 12.2MP BSI CMOS? 1.7 4032×3024 3840×2160 720p(120fps) 光学式 | |||
メインカメラ機能 オートフォーカス タッチフォーカス C-AF デジタルズーム パノラマ ジオタグ HDR 顔認識 露出補正 セルフタイマー ISO感度 ホワイトバランス シーンモード マクロモード フラッシュ機能 | ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2 LED | |||
自撮りカメラ 画素数 センサー種別 F値 解像度 動画解像度 最大フレームレート | 5MP CMOS 1.7 2592×1944 1920×1080 30fps | |||
DSP クロック周波数 | ||||
FDD-LTE 通信モード 対応バンド TDD-LTE 対応バンド L1 Down Link L1 Up Link | ||||
3G 対応バンド | ||||
GSM | ||||
無線LAN (Wi-Fi) 802.11a 802.11b 802.11g 802.11n(2G) 802.11n(5G) 802.11ac MIMO | ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2x2 MIMO | |||
Bluetooth | 4.2 | |||
NFC FeliCa IrDA(赤外線) Miracast MHL | ○ × × ○ × | |||
ラジオ ワンセグ テレビ機能 | × | |||
高度認証機能 指紋認証 虹彩認証 顔認証 | ○ × ○ | |||
方位位置センサー A-GPS GLONASS Baidu Galileo QZSS デジタルコンパス | ○ ○ ○ × × ○ | |||
環境センサー 光 加速度 圧力/気圧 ジャイロ 近接 磁気 その他 | ○ ○ ○ ○ ○ ○(Hall) 心拍(脈拍) | |||
防水 防塵 耐衝撃 | IP68 | |||
USB 端子形状 | 2.0 MicroUSB | |||
ヘッドフォン マイク ハイレゾ対応 | ○ ヘッドフォン兼用 | |||
SDカードスロット | SDXC | |||
UIM/SIM Card | Nano-SIM | |||
バッテリ容量 充電時間 通話時間 受待時間 通話・利用時間 バッテリの交換 | 3600mAh | 3000mAh | 3600mAh | 3000mAh |
ワイヤレス充電 急速充電 | Qi/PMA Quick Charge 3 | |||
寸法(mm) | 150.9×72.6×7.7 | 142.4×69.6×7.9 | 150.9×72.6×7.7 | 142.4×69.6×7.9 |
重さ | 157g | 152g | 157g | 152g |
色選択 色 | ー | ー | ー | ー |
<日本では嫌われ者のGalaxyだが>
日本では、一部の熱狂的な右ユーザーのお陰で(その割にApple製品は売れるが・・・)とても売れ行きが悪いGalaxyだが、今回LGのG5とともに、いち早くSnapdragon 820と自社のExynos 8を搭載し、さらに防水に仕上げたのは、素晴らしい進化である。ちなみに、LGのG5はUSB3.0に対応しているが、特筆するような点は少ない。
欠点はもうほとんどないと言えよう。強いて言えば、カメラ機能がXperiaに比べるともう少しかもしれないが・・・。センサーを大きくして、画素数も抑えているため、使っていて困るほど性能が低いとは思えない。これは、それなりに売れるだろう。
<日本勢に期待だが・・・ほとんど出来ることはない>
正直、日本が日本独自に拘っている間に、海外は基本性能をキャッチアップして、世界や日本でも売れる品に昇華させた。逆に日本は、携帯キャリアに言われた品を作ることに専念し、容量の少ない機種や、アップデートが出来ない機種を作り、完全にユーザーにそっぽを向かれたという酷い状況になった。それが改善に向かい始めたのは、昨年からである。
そして、今年Samsungは防水まで組み込んできた。出来る事は、そろそろ無くなりつつあるが・・・日本の、ソニーやSHARP、富士通などは、世界で立ち後れている間に、開発資金力も乏しくなった。今、基本スペックを十分に上げて、そこそこの価格で、4Kといったディスプレイスペックでは無く、バッテリや、センサー技術(指紋、声紋、虹彩)によるセキュリティの実装、日本のフルセグのようにワールドワイドTVやラジオ機能でも搭載した機種を出せば、売れるかも知れない。
日本では、防災のための警報機能などもあるが、それを海外にも発信するウェザーニューズなどと提携して対応アプリを独占搭載し、警告する機能を最初からスマホに内蔵するのも手である。何より、日本は技術は一流でも、それを生かして搭載し、売るセンスは・・・。4Kで高性能といった売り方では無く、これがアタの生活を豊かにするのだというプレゼンが出来ることが大事だ。
きっと、これからGalaxyやiPhoneはそれが難しくなるはずなのだから・・・。
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