Windows10はNT系と呼ばれたくない?

マイクロソフトは、Windows10をMacOS Xのように、NT系ではなくアーキテクチャを刷新したOSとして見なして欲しいのかもしれない。

マイクロソフトは、TH2のIPリリースビルドではバージョン番号を10.0から1511と変更している。1511の命名は2015年11月リリースを意味すると思われる。即ち、もう登場間近なのだが、内部バージョン(10.0.10586)とUI上の表示バージョンが変わったのである。ちなみに、コマンドラインはこれまで通りで10.0.10586となっている。
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まあ、そんな時に、私は悪評高きWindowsMEをインストールしている。懐かしいと思う人はきっともう少数派だろう。既にオフラインでしか使えないOSになってしまったが、このOSの人気はほぼなかった。
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個人的に、歳月を最も感じたのは、オンラインサービスである。まだ、常時接続は一部地域で始まったばかりであった。フレッツISDNがようやく登場した頃である。それと時を同じくしてフレッツADSLも試験が開始されたが・・・そのため、契約用に初回アクセスポイント接続用のソフトウェアが必要だったである。
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ちなみに、Windows2000ではこのオンラインサービスはインストールされない。
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Windows10 TH2のヘルプバージョンのUIを見ると、マイクロソフトは、Versionという表記を旧来の1、2,3と上がっていく数字から、変化させようとしているようだ。これが意味するのは、これまでのWindowsNT 3.1から続くNTというシリーズではなく、10を独立させたいのかもしれない。
ただ、純粋な独立はできないため、表示上のみ変化させたのだろう。

<Windows_NTの表記は外せない理由>

これは、アプリケーションとの関係性が強いからだ。古いアプリケーションのインストーラーはバージョンチェック時に、OSの種類を判別する設定が搭載されていることがある。そのため、内部バージョンのPlatformに関する情報を、Windows10というPlatformに変更すると、インストールがうまくいかなくなる恐れがある。この資産継承に関して、マイクロソフトはAppleなど他のOSと違いとても神経を使っている。移行ツールの開発などを作るだけではなく、互換性ウィザードを備えるなど、本気で可能な限り互換性を維持しようとしているのだ。

そして、それが、Windowsが躍進する原動力となってきた。
そのため、例えWindows6.xでMinWinなどの新しい技術を取り入れても、Windows_NTのままだったのだ。実際には、マイクロソフトそのものが、NTの名称を使うことは減少している。

そして、Windows10ではそれを変えるには、最高のタイミングである。ただ、アナリストの多くは、内部のPlatform表記を見て、テクノロジを判断するケースも多い。だから、インストーラーに影響する部分は変更できなくとも、UI側の表記を変えて変化をアピールしようとしているのかもしれない。


<Windows9xとNTが併存した時代とNTのみ時代>

Windows9xとNTが存在した時代なら、変化は分かり易かった。動作するアプリケーションの設計方法も、最終的にはほぼ同一になったが、当初は異なったし、OSの安定性も違いアプリケーションの挙動もそれに伴って異なっていた。

しかし、WindowsNTに一本化してから、内部バージョンが上がることが、メジャー更新かマイナー更新かの違いとして取り上げられるようになった。Windows7と8の違いをマイナーと呼ぶのは、よく知っている人の薀蓄だった。
Windows7と8の差でも内部バージョンは0.1しか違わなかったのは、実はメジャー更新だったのだが、アプリケーションの内部互換を確保するためだったとも言われている。

これはWindows10で大きくバージョン番号を変えた時にも、相当な葛藤があったと思われる。それでも、10という番号に変えたのは、それが商業的なインパクトを持ち、本気でWindows10というものが新しい時代を築くOSになることを、願ってのことだろう。そして、そこまで考えて決めなければならないほど、Windowsは資産継承とマンネリなイメージの間で苦しんできたと言える。

これは、9xとNTが併存した時代には考えられない問題である。あの当時は、毎年のようにOSは進化し、ハードウェアは倍倍で性能を上げていた。今から考えれば、信じられないほどに劇的な進化を進めた時代だった。Windowsが主流化するまでは、ハードディスクの管理ソフトのインターフェースは、添付されるソフトによって異なった。

それが今や、WindowsのこのUIがなくなると不便、改悪と呼ばれる時代である。考えて見ると、PCを使う人々は、変化を求めていた人が多かった時代から、コモディティー化し変化しないことが、良い時代に移り変わっている。そして、当時変化を求めていた人もまた、年を取り、変化してもついて行けなくなる。


そんな中で、古い人はWindows10をまだNT系と呼びながらも、7を求めるとしたら・・・それは、既にWindows10がNT系ではなく、Windows10という別の製品群に移った証拠かもしれない。そう認めるべきかもしれないし、Windows10自身が、NT系とは呼ばれたくないのかもしれない。


<昔のWindowsを触って思う進化>

昔のOSを触っていると思うのは、今のOSより昔のOSの方が明らかに生産性は低いということだ。IMEの変換性能も、プログラムグループの表示も、ヘルプ検索も・・・今のシステムでしっかり使えるようになっていると、使いにくい。
逆に、今のシステムのショートカットキーや、検索の仕方などについて、よく知らなければ昔の方が使い勝手は良い。それぐらいの差なのだろう。

今では、Win+Xキー(Windows 8.1以降)でスタートの右クリックメニューも出せるし、Windowsボタン(Windows Vista以降)を押して、Calcと入力すれば、電卓が表示される。Windows+TabキーでTaskViewも使える。

実はUI以外さほど進化していないように見えて、15年経過して見てみると、大きく違っている。添付アプリも機能も増加している。それがOSというものなのかもしれない。そう思ったときに、NT系ではなく10系と呼ばれても良いのかもしれない。

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