Windows10はWIMBOOTの進化形を採用しディスク容量を節約する

この記事を読んでどういう仕組みなのか意味が分かる人はきっと少ないだろう。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1503/17/news043.html

これは、以下の記事が読めると分かるが・・・それでも、きっと理解はできないだろう。
http://blogs.windows.com/bloggingwindows/2015/03/16/how-windows-10-achieves-its-compact-footprint/

WIMBOOTは、Windows 8.1 Updateで投入されたマニュファクチュアディプロイメントの一つである。
Windows image Bootの一つである。この技術をさらに拡張し応用したのが、Windows10ということになるだろう。

<まずWIMBOOTとは何か?>

WIMBOOTは具体的にどういう作業をするかというと、インストールに必要なリカバリイメージがWindowsではバックグラウンド(別のパーティション)に存在する。一般に回復パーティションと呼ばれるが、この領域にWindowsの圧縮されたシステムが凍結(圧縮格納)されて入っている訳だ。これとは別に、Cドライブではシステムが稼働する。

即ち、2重に一つのシステム内に動いているシステムと、バックアップ保管されているシステムが存在するのである。
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それでは、容量は1.5倍から2倍(圧縮しなければ)になってしまう。そこで、考えたのが、WIMBootである。
イメージファイルにあるファイルのポインタ(位置情報)を、実働しているCドライブのシステムドライブにリンクさせ、そちらからイメージファイルを見に行って必要に応じて実行時に展開させる。
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こうすると、容量を節約でき、しかもバックアップからのシステム復旧も容易にできるだけでなく、リカバリはCドライブにあるレジストリ情報などをリセットすれば良いというおもしろ機能である。この機能を拡張したのが、Windows10である(後述)。また、Windows Updateなどもこのイメージに適用されていく、リフレッシュなどの操作はより簡単になったと思われる。

即ち、Updateの内容に合わせてインストールイメージ領域も更新されるため、後から膨大なアップデートをする必要もないということである。

https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn594399.aspx
(既存、Windows8.1のWIMBOOTについては上記)

ちなみに、Windows 8.1でWIMBOOTを使う場合は、
Windows ADK(assessment and Deployment Kit)というツールが必要となる。
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39982

手順は以下となる。尚、この作業はWindows 8.1 Update以降で対応している。それ以前のバージョンでは対応していない。
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn621983.aspx


<Windows 10の新技術は何か?>

話は戻るが、Windows 10では、ランタイムシステムファイルを用いて、システムのリフレッシュと回復による再構成を行えるようになったようだ。要は、バックアップがなくとも、実行中のプログラム群の中で、Windowsが必要とするWindows本来のファイルとそうでないファイルを識別し、それに基づいて初期状態相当※に回復する仕組みがあるようだ。(記載内容だけから推測するとそう読める)
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※アップデートは適用されたまま設定だけをリフレッシュすると思われる

これによって、原則としてリフレッシュと再インストール(Windows単体の初期化)であれば、特別なリカバリ領域はいらなくなったようだ。これが、WIMBOOTの進化形と呼ばれる所以である。

しかし、それでも回復できない場合や、現在セットアップしている環境の復元のために、バックアップ機能はこれまで通り搭載されており、別の領域やディスクへのバックアップもこれまで通り行うことができ、上記はあくまでこの回復用の別ディスクを作成していない場合に使える機能のようである。


尚、このシステムでは、WIMで用いてきた圧縮技術が多用されていると見て良いだろう。WIMBOOTの進化形と書かれており、圧縮アルゴリズムもそこで培ったような記載がある。システム回復はNTFS圧縮などとは違う実装かもしれない。

また、この圧縮ではメモリ容量などを鑑みて圧縮率を変更する仕組みが取り入れられている。しかも、動作が低下していると実感しない程度に調整する仕組みを備えている。
これは、予想ではWinSAT(エクスペリエンスインデックス)機能を応用して、パフォーマンスを測り、それを元に処理する内容を調整するのだろう。


この技術は、さらにコンパクトなモバイル環境やスマートフォンなどスペックと容量の少ないものでも、Windows10またはそれ以降のバージョンへのアップグレードを容易にするために、開発されたようだ。即ち、一部SKUにおける恒久アップデートを視野に入れた対応と思われる。この辺りから言えることは、少なくとも今の安定的な経営状況が続くならば、マイクロソフトは本格的に、今まで以上のサポート長期化を推進するつもりなのは間違いないということだろう。

要は、今後の製品サポートをより長期に円滑に行うための布石と言えよう。

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